何らかの理由で、社員研修の計画を新たに作成し、実施する場合、まずは研修の全体的な構成を考えます。この時、インプットとアウトプットをワンセットにすると考えると、全体像を構築しやすくなります。つまり、こちらが受講対象者に知ってほしい内容・できるようになってほしい内容をどう伝えるかという部分がインプットで、受講対象者が理解できたことを実際に試してもらうという部分がアウトプットとなります。インプットの代表的な手法には講義や個人ワーク、ディスカッションといった物があり、アウトプットの代表的な手法にはテストやグループワーク、ロールプレイング等があります。研修内容や受講対象者の特性、また研修に使える時間・場所等の条件を考慮し、適切な手法を選択してきます。
研修内容にフィットした、インプット・アウトプットの手法を選択し、研修パッケージを構築します。インプットの手法では、一度に行う人数が多い場合には、講義形式をとることが一般的です。講義のみで進めた場合には、単調になってしまう場合があるので、簡単な個人ワークを組み合わせ、途中で研修の理解度を確認しながら進めるというやり方もあります。研修を少人数で行う場合には、講師からの一方通行になりがちな講義形式よりも、個々の参加者の考え方を確認しながら進めるディスカッション形式の方が効果的なことがあります。アウトプットの手法は、受講者がこの研修を受けた後にどうなってほしいかを考慮して選択します。研修目的は、大きく分けると「わかる」または「できる」のどちらかになることが多く、「わかる」が目的の場合にはテストが、「できる」が目的の場合にはロールプレイングが適していると言えます。